2014夏

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2021年4月29日木曜日

2021年4月28日/スーパー耐久・合同テスト/富士スピードウェイ

 さて、自分のGWも最後の日を迎えてしまいました。29日より7連勤が待っております。

29日からGWに入る方たち、どうか楽しんでくださいね!


今回はタイトルの件。スーパー耐久の合同テストの見学に行って参りました。5月22日23日に行われる富士スーパーTEC24時間耐久レースの各チーム合同のテストです。


で、今回の最大の目玉はなんと言っても「ルーキーレーシング」による水素を燃料として走らせるカローラスポーツです!まあルーキーレーシングそのものも素性はすごいチームなんですが、もっとすごいのがプライベートチームなのに水素を使ったチャレンジをするということ。メーカー系のワークスチームならまだしも…。





 


この挑戦こそがものすごく注目されてほしいし、絶対に今後大問題と直面するであろう自動車業界にものすごく意義があるものだと感じます。

まず世界的な流れとして、「カーボンニュートラル」という考えのもと脱炭素社会の実現を目指そうとする動きが活発になって来ています。まず先に矛先を向けられるのが自動車であり、化石燃料から出るCO2なんですね。そこで各メーカーが今後力を入れてくであろう分野が電動車、EVになるわけなんです。必然的な流れですよね。EVはクリーンと言うイメージも良いですし。。。しかしながらEVにも弱点があります。いくつもありますが、代表的なものが充電時間がかかりすぎる問題と航続可能距離の短さ。まだまだ現実的なレベルではなく、ちょっと不便といった印象。また、日本の場合において電気の殆どは化石燃料から生み出される発電所の電気からまかないます。 そこで現在注目されているのが水素なんですね。水素も生成時に水を電気分解すれば製造時のCO2排出は免れずにいますが、近年CO2フリー水素の生成技術が向上しつつありますので一層の期待が高まっているわけです。実用例としては燃料電池を使ったもの。例えば自動車で言えばTOYOTAのMIRAIがそうですね。燃料電池自動車(FCV)とは水の電気分解の逆の手順で水素から電気を発生させて、そのエネルギーによってモーターを動かす電気自動車のことなんです。これの弱点は装置が大げさになってしまうこと。それからEVとFCVの共通の弱点は「既存の内燃機関を必要としなくなること」です。

この「既存の内燃機関を必要としなくなること」こそが、現代日本において重大な懸案事項になります。なぜならエンジンの内部の部品を製造している会社の仕事がまるまるなくなってしまうからです。一つのエンジンを動かすために何十社もの会社が関係していています。現在、日本では550万人もの人たちが自動車業界に携わっていますが、全ての自動車がEVに置き換わってしまうと、その大半が路頭に迷うことになるとも言われています。

そこで、今回のチャレンジが重要になってくるのです。水素を直接の燃料として内燃機関で燃焼させる。しかも、既存のエンジンの大きな変更は伴わずに。ガソリンと水素では燃焼速度が違うのでそのあたりのパーツ変更のみで今回挑戦するみたいです。これはあくまでもプライベートなチームの挑戦として今回やってますが、24時間という過酷な環境で色々とデータを取り、市販に向けて動いてほしいと切に願います。レース本番の日は仕事なので、結果はリアルタイムでは知りえませんが、随時情報はチェックしたいですし、将来が楽しみです。